テイクアウト、デリバリーwebセミナー内容の概略
食関連事業者の方々には、特に夏場、食中毒には充分お気をつけいただきたいと思います。
そこで、先日webセミナー講師をさせていただいた内容について、簡単な概略を記載しますのでご参考にしてください。
上級HACCPコーディネーター、中級食品表示診断士でもあり、食品会社さん、給食会社さんなどのコンサルをしている私から、テイクアウト、デリバリーに関して説明させていただきました。
「テイクアウト・デリバリーをはじめるための4ステップ」
(許認可、食品表示、衛生管理に関連する事項のみ)
ステップ1. 提供したいメニューをピックアップ
・ 現在のメニューの中からテイクアウト・デリバリーで提供したいメニューをピックアップします。
・ 時期的に心配なものもそうですが、季節を問わず食中毒リスクの高い生ものは控えるなど考慮した上で考えます。
・ 持ち運びに向かない料理、時間が経つと見た目が悪くなる料理など、お店の信用を落とさないという視点からも考えてみてください。
ステップ2. 保健所に確認
・ 保健所から許可を得て提供している料理は、基本的にはテイクアウト・デリバリーもO.K.です。
まずは新たに許可をとらなくても提供可能な、現状の店舗設備でできるメニューに限定するのをおススメします。
・ 菓子、アイスクリーム、お酒、生肉、生魚など新たに許可が必要な場合があります。
・ 細かい内容、区分けについては店舗所在エリアの保健所にご確認ください。
ステップ3. 必要なものを準備し、告知
・ テイクアウト・デリバリーのリスクを知って、必要なものを準備してください。リスクというのは、主に食中毒、食物アレルギーです。
・ 料理を入れる容器はもちろん、他にもリスクを考えた上で必要なものなど、開始できる準備をしていきながらお客様に告知します。
【食中毒】
・ テイクアウト・デリバリーは、お客様が召し上がるまでの時間が増えますし、注意しないと食中毒菌が繁殖しやすい条件が整ってしまいます。なので、店内飲食よりも食中毒リスクは高くなります。
・ 調理の際はマスク、手袋など着用し、調理器具類も衛生的に扱えるよう、必要なものを準備します。
【食物アレルギー】
・ お客様で食物アレルギーのある方への対応も決めておきましょう。
・ アレルギーは、食品の規格書をとりよせてみなければわからないくらい微量でも大変な症状が出てしまう方がいらっしゃいます。
・ 細かな対応ができるまでの間は、「食物アレルギーには対応していません」とした方が、お客様も、そして自分達のお店を守ることにつながります。
・ 対応可能なお店は、料理ごとにアレルギー表を準備して、お客様に一緒にお渡しするか、お店のwebサイトに掲載してお客様に見てもらうようにご案内するのも良いです。
【食品表示】
・ テイクアウト・デリバリーではいまのところ、食品表示は基本的には必要ありません。
ですが、消費期限(賞味期限)や保存方法など、お客様にも、そしてお店を守るためにも重要な情報はわかるようにするのがおススメです。
(お客様に期限や保存方法をしっかりお伝えしてなかったために衛生的に扱ってもらえず、食中毒が発生ということを避けるため)
・ 使用する包材が密閉包装だったり、別の場所(スーパーなど)で販売してもらう場合など、食品表示が必要な場合があります。その場合、しっかりと法律に従った食品表示を貼り付ける必要があります。
・ お店でアレルゲン食材、添加物を入れていないとしても、使用した調味料や既製品食材に入っている場合はそれらも含めて表示をします。
ステップ4. テイクアウト、デリバリー開始
・ 料理用容器の他に、保冷剤や保温ボックスなどを使って安全、衛生的に運びます。
・ お客様にお届けする際も清潔感を心がけていただければと思います。
blueplants
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